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連載 完結済 32エピソード
初恋の相手が、死んでいた夏。それは、かつての"白い眩しさ"を探す夏になった。"理想の夏"を探す夏になった。僕はそれを求めて、あの田舎へと帰省した。 "四年間の贖罪"をする夏にもなった。"四年前"に縛られる夏にもなった。"残り僅かな夏休み"を楽しむ夏にもなった。 四年間を生きた僕と、四年前に死んだあやめは、何も変わっていなかった。 ──僕だけに見えるあやめの姿。そうして、彼女から告げられた死の告白と、悲痛な"もう一つの事実"。文芸部員の僕が決意したのは、彼女に『色を分ける』ことだった。 失った四年間を取り戻すなかで、僕とあやめは"夏の眩しさ"、"夏の色"を見つけていく。そして、ずっと触れずにいたあやめの死の真相も。唯一の親友、小夜が語る、胸に秘めていた後悔とは──? そんなある日を境に、タイムリミットが目に見えて迫るようになる。これは最期の夏休みをともに過ごす二人の、再会から別れまでを描いた恋物語。ただ夏だけを描き続けた、懐かしくも儚い幻想綺譚。 【原案:春夏秋冬 廻】 【執筆:水無月 彩椰】
作品情報
純文学[文芸]
最終更新日:2024年01月04日