筆頭公爵令嬢エヴァンジェリンには好きな人がいたが、彼は隣国王女と婚約してしまう。彼は私と結婚するはずだったのに!
甘やかされて育った彼女は自分が望んでいるのだから彼と結婚できると思っていたのだ。
ある日、彼女は王女が「学校に教科書を忘れて帰ってしまい困った」と友人に話しているのを聞いてしまう。
「もっと王女が困ればいいのに」
彼女は周りが自分の意を汲んで行動するのは当然と思っていたのに、自分の言動が周りに及ぼす影響を考えることはなかった。
そんな彼女が自分の言動の結果、男爵嫡男夫人になるまでを夫となる男爵嫡男と腹違いの兄の二人が語ります。
「泣き虫王女ルイーゼ殿下の独り言」に出てくる筆頭公爵令嬢エヴァンジェリンの話です。読まなくても大丈夫だとは思いますが、最終話を読んだ方がわかりやすいかも知れません。
暗いです。そして、嫌な気分になります。それもまた良し、と思える方どうぞ。