ある日、「私」はおかしな夢を見た。
部屋で寝ていたはずなのに、気がつくと街角に立っていて。そしてそこで私は、通りがかった人が事故に遭う未来を見てしまう。注意しても聞いてもらえず、結局その人は事故に遭ってしまい……その瞬間、私はなぜか自分の部屋に戻る、というそんな夢を。
そしてそれを変な夢だと思っていただけの私だったけれど。翌日、実際に新聞記事で夢と同じ事故を見つけてしまう。
同じようなことはそれからも続き、私はこの怪異について調べ始めた。「死を呼ぶ少女」という根拠のない(?)噂に時に心を痛めつつ。
そんなある日。私は怪異を通じて「誰よりも運が悪い」という先輩に巡り合う――。
「不幸の起こる場所に予知能力を添えて送り込まれる」という誰得な能力に目覚めた「私」と、人一倍不運な先輩が怪異をきっかけに出会う、時々コメディ、時々ホラーなオカルト日常ものです。
どうかよろしくお願いします。