「この本を読み終えたらにして下さい」
「なんだシスティ。まさかお前、解けないのか?」
一度読み始めたら止まらない読書癖のある、論理的思考の女学生システィ。そんな彼女に本を読ませまいと、いつも問題を持ち込み、どんな状況でも喋り続ける事を止めない直感的思考の女学生ロズ。
亡国の呪われた姫として避けられていたシスティは、そんな事を気にしないロズの計らいで、学問の島に潜んでいる日常の謎を解かせられ続ける。そしてその類稀な頭脳によって、システィは次第に学園の表舞台へと押し出されていく。
何も奪われない誘拐事件、騎士の募集に隠された暗号、時間が進んでしまった景色、心が入れ替わる呪い。水と炎のように対照的な2人を中心に起こる、ちょっと不思議で、ちょっと爽快な連作短編ミステリー。
※人の死なない日常の謎が中心のライトミステリーです。
※中世後期のフランスの島が舞台です。
※最後に物語が一つにまとまります。
※2021/5/1 完結しました!