【注意】
第一章は地固めが多く、説明回が多いです。
苦手な方は第二章からお読み頂ければ幸いです。
【あらすじ】
貧富の差別無く全人類に降りかかった大厄災、水子病の蔓延から早五年。公爵家の姫、アーシェリットは厄災のさなかに誕生した奇跡の子として大切に育てられていた。
類い希なる才能を生まれ持っても尚、良き領主になるべく日々研磨し、己を虚しゅうするアーシェ。
そんなある日のこと、城の居住区から一度たりとも出たことのない少女の心に、突如不知なる女の魂が入り込む。
彼女の名前は加藤茜。世に健全なる発展を齎すべく派遣されたと宣う茜との出会いは、起伏のないアーシェの生活を激変させた。
その出会いをきっかけに、アーシェは少しずつ感情を育んでいく。
約束された将来。平穏な日常。それら全てを賭してアーシェはお国のため、領地のために世界を駆ける。
「わたくしの将来のためにも、大人なら責任を取りなさい。茜」
「善処します」
害悪極まりない組合連合。凶悪な魔獣。謎の貴族失踪事件。
感情を隠す少女と感情を装う女傑による、天下平定の物語。