私、クレアと妹であるアナティアは一緒に散歩をしていた。
「クレアお姉様。私たちはどうしますか?」
「せっかくだし、もう少し一緒にいようか。」
二人になれる機会なんて中々ないから嬉しいな。
「そうですね。皆、下がりなさい。」
「「かしこまりました。」」
アナティアの声に後ろに控えていた侍女が一斉に下がっていく。別にみんなを下がらせなくてもいいけど……。二人の方がくつろげるし、まぁいっか。
「アナティ……。」
アナティア、何する?と言おうと思って振り返ると声が出なくなった。驚きと僅かな怒りと恐怖。
「何を…しているの?」
私の目線の先にはぼろぼろになったピンク色の花がアナティアの靴の下敷きになっていた。
そのピンク色は、私がさっきあげた花……。
「汚いバイ菌さんがついた物をきれいにしてるんですよ。お姉様、見て分かりませんか?」
──────ソレール王国のクレア・ジュア・ヘリオスは第三王女として誕生し、家族からの寵愛を一身に受けていた。ところがある日を境に妹であるアナティアが変貌し、お父様まで冷たい態度をとるようになる。
逃げまくって捕まって、冷たくされて、実質追い出され。あれ?離れの方が楽しいかも!
そんな彼女が出会ったのは、妖精?
妖精と契約したら今度は怪物討伐!?私、一応王女ですけど。非日常が日常となった少女はスリル満点人生を全力で楽しむ!
本来ならば会うはずのなかった人達との出会いがクレアを変える。
好きな物はお花と紅茶!ちゃんと役に立つ時だってあるんだから!
これは強くて弱い少女が周りの手を借りながら幸せへを掴むまでの道のり。
誤字による改稿、多少の追加等を行っています。それでも誤字残っていると思います。すみませんm(_ _)m
(後に1部分恋愛要素あり)