次の瞬間、胸にその槍が刺さった。
「っ!?」
夢のはずなのに痛い。現実かよ。槍はすぐに引き抜かれる。俺は患部を触る。吹き出した血を止めるように。生暖かい......。
「血......」
目眩もしてきた。俺は左腕から倒れ込む。もう生きてられるのも少しだろう。目の前に店員さんらしき人も倒れてきた。もう目も開けられない。記憶が走馬灯のように蘇るかと思ったらそうでもなく、俺は高校生で死ぬんだという事実しか分からない。
俺——桐山ニクスは死んだ。
現実×ファンタジーを目指した作品です。
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