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連載 402エピソード
 彼に名前はない。 記憶も、思い出もない、本当に、ただの空っぽだった。 そんな彼が目を覚ましたのは、月の薄明かりが僅かに差し込む、狭く小さな暗い洞窟。  スチャラカポコタンというこのふざけた名前の星には、彼と同じような空っぽが大勢いる。 あらゆる次元の星々から零れ落ちてきた多種多様な彼らは、総じて"リンネ"と呼ばれ、この星の上で、それぞれの住処を持って割と呑気にチャラチャラ暮らしている。  リンネの中には、不思議な宿命を背負う者が稀にいる。 前世を呪って死んだ咎人が背負う"業苦"。 強い光と願いを抱きながら命を落とした者が授かる"奇跡"。  相反する2つの宿命のうち、彼は"奇跡"を宿していることに気付かされる……望む、望まないに関わらず。  そして、苦悩する。 時に、自らの奇跡に怯え。 時に、自らの奇跡に自惚れ。 時に、自らの奇跡に励まされ。 時に、身に余る大力に押しつぶされそうになりながらも、経験を少しずつ糧として、自分の武器に変えていく。  彼はこの星で、様々なリンネが抱える"業苦"と"奇跡"という2つの宿命と向き合い、自らの存在意義と、そして、失われた記憶の謎を追い求めていく。  一歩一歩、確かに歩いていく。  その道すがら、出会う人々との絆を深めながら。  無限の旅路がもたらす、出会いと別れという、溢れんばかりの奇跡と希望を噛み締めながら。  誰かの物語の終わりと、無限の旅の始まりを、その瞳に宿して。 って感じ。
作品情報
ハイファンタジー[ファンタジー]
最終更新日:2024年01月29日
短編
とある街で少年と少女は暮らしていました。その町では夜になると賑やかになる一方、オオカミがでるという。 そのオオカミを封印するためには星姫様の存在が必要不可欠なのだがーー。
作品情報
童話[その他] R15
最終更新日:2021年12月28日