生まれつき才能が無いとして他の巫女から落ちこぼれ扱いされている天道ヒナタは、父親との喧嘩によってついに家出を決意する。自分一人だけで悪しき妖魔を倒し、才能がなくとも巫女として戦えることを示すために。
しかし、現実はそう上手く行かない。
やっとの思いで倒した妖魔は天才と持て囃される妹にとっては雑魚同然で、挙句の果てにはその妹に命を救われる始末……全部が嫌になったヒナタは走り出し、逃げ出す。──だが今度はなんと、その妹が妖魔に殺されかけていた!?
ヒナタは持てる全てを総動員し妹を助けることに成功する。
しかしそこが運の尽きだった。もう一歩も動けないほど痛めつけられ、妖魔に追い詰められた彼女は、悔し紛れに祈りを吐き捨てる。
「助けて、神様……!」
「おう、任せとけ」
なんとそこに顕れたのは、とんでもない力を持った神様だった!?
「改めて自己紹介だ。──天翳日蝕神。お前だけの、最強の神様だ」
助けられたその場の勢いで契約したヒナタ。
しかし喜びも束の間、聞けばその神の目的はなんとこの国の最高神である天照大御神への復讐であり、なんと気づいた時には既に契約は結ばれてしまっていたのだ!
(……もしかして私。この国、敵に回しちゃった?)
才能無しの落ちこぼれから急展開! なんとヒナタは、この国の転覆に等しいとんでもないことを目論んでいる祟神と契約した巫女になってしまったのだ!
妖魔、神や祟神、巫女……それ以外のとんでもない奴ら全員を敵に回した巫女の奮闘劇が、今この瞬間ド派手に幕を開く!
──これは、落ちこぼれと言われ続けた巫女と彼女だけの神様が綴る、ケジメの物語──