大通りからひとつ外れたところにひっそりと佇むバーがあります。
トンガリ屋根に、レンガの壁。2つ並んだまんまる窓と、木製の扉が顔みたいな建物があったら、そこが「Bar at Takai」です。
2代目マスターの高井健(たける)と、パートナーの梶浦ゆかは、閑古鳥の鳴くお店を何とかしようと試行錯誤の毎日。そんな2人のもとには、何故か悩めるお客がやって来ます。
教育実習中の学生に、駆け出しのデザイナー、幼い娘を育てるお父さん。
お人好しの健とゆかは、おいしいお酒と料理でお客の心を解しながら、それぞれの悩みと向き合います。
悩みに寄り添い、心を通わせた先に見つけた答えは―
渇いてしぼんだ心をお酒と料理と温もった心が癒やす、ほっこり優しくて、おいしい物語。