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短編
堺からやってきたという男は、細い目をさらに細めて、うさん臭い笑顔を浮かべていた。 勝家は上座から、自分に献上するために台に置かれた刀を見る。 それは栄華を極めた平氏の時代が終わり、源氏が台頭してくる頃に作られた二尺五寸程の大脇差で、備中の国青江の刀匠、貞次という者が鍛えた、身幅広く大切先の豪壮な姿の刀である。 にっかり青江と呼ばれる刀剣と柴田勝家の出会いは、何をもたらすのか――
作品情報
歴史[文芸] 残酷な描写あり
最終更新日:2024年06月24日