いたって普通の大学院生凛子は一九四四年の広島県呉市からやってきたという七冶と出会う。凛子は彼と過ごすうちに、妻子持ちである彼に惹かれていく。悲痛な事実に自分の気持ちを押し隠す日が続いたが、新たなタイムリーパーの軍人である真人が凛子の前に現れた。一九四五年の沖縄戦を経て、心身ともに人間らしさを失っていた真人だったが、凛子の懸命な介護によって少しずつ心を開いていく。一方、凛子やその兄である裕翔を中心とした平和な日本を生きる現代人と関わりながら、七冶も戦争が生んだ心疚しさや後悔を浄化していくのだった。タイムリーパーは二人だけではないのでは? そんな予感は的中し、三人に魔の手が忍び寄る!!(公募に出す作品を執筆中につき、しばらくお休み)