ある日、俺は帝国に拉致された。
どうやら俺は勇者らしい……って、嘘だろおい!?
しかし、全く話なんて聞かない皇帝は、俺に『戦士』『魔法使い』『聖女』『支援使い』の仲間を与え、魔王討伐へと追いやった。
だけど、戦士は暴言と暴走ばかりのスケベ野郎だし、魔法使いは味方を爆破するし、聖女は毒舌で心を八つ裂きにしてくるし、支援職は本当の役立たずのくせ『実は俺が裏からパーティを支えてる』的なオーラ出してくるし……もう嫌! ダメ! このまま魔王軍の幹部とかと当たったらまず間違いなく全滅する!
そんなこんなで、俺は決意した。
そうだ、仲間を追放しよう。
これは、仲間を追放して何事もなく魔王を討伐した後の、ささやかな後日談。