起きたら学校に行って授業を受ける。これは学生にとっては当たり前の日常。この日常を味気のない日々だと感じるやつもいれば、放課後に部活に励んで青春の日々を送るやつもいる。
人によって色々と考え方や行動理念があるから当たり前なんだがな――教師が黒板に書いている間、窓の外を見ながらどうでもいい考えていると急に床が光り始めた。強烈な光を遮るために腕を目の前に置き、瞼をぎゅっと閉じる。光が収まったと思い、瞼を開ける。視界に広がった景色は見慣れた教室ではなかった。目の前にいた王らしき人物は俺たちに向かって告げた――勇者としてこの国を救えと。この日を境に俺たちの当たり前の日常は崩れ去った。