広い宇宙の中でも、人の世界の端の端。
ラットホールのリズベットは、生きることにも疲れた運び屋。
自分のシャトルを棺桶と呼ぶ彼女はある日、難破シャトルから密輸されていた違法アンドロイドを発見する。
売れば中々の金になるだろう。
そう考えるリズベットであったが、不運にも目覚めたアンドロイドは彼女をマスターであると認識してしまい――。
「……はい。あなた専用のポンコツなのです」
声も届かぬ冥き世界の棺桶で、お節介なジャンクAIと、無駄に元気なポンコツと。
――これは世界で最も騒がしい、棺桶の中の物語。
※物語の舞台設定上、非道徳的な暴力行為、犯罪行為が描写されていますが、法律・法令に反する行為を容認・推奨するものではありません。
※カクヨムにも掲載中です。