――永遠の命など誰が望んだ?
かつて勇者として召喚された少年、薬袋珊瑚。
彼はその義務を果たし、魔王を滅ぼした。
しかし、彼には残酷な宿命が待っていた。
勇者として強大な力を得る代償として、彼は≪寿命≫を失った。
永遠をただ独り、生きることを科せられた少年は、ただ目的も持たずに世界を放浪する。
その中で出会う、様々な人々。
奴隷の少女、教皇の娘、鍛冶師の男、復讐の青年。
刹那の時間と、永遠とが交錯する一瞬。
彼はそのとき何を思うのか。
悲しみと、一瞬の生み出す輝かしい何かに目を細めながら、薬袋珊瑚は永遠を生きていく。
※全話、一話完結の短編連作小説です。
※主人公の薬袋珊瑚だけは常に共通して出てきます。
※更新は不定期です。
※お楽しみいただければ幸いです。どうぞよろしくお願いします。