「推しの顔が、加護で見えません」 神の加護を授かり、聖女となったアリシア。 しかしその加護は、“動悸・息切れ”をも遮断し、 尊すぎる推しのご尊顔が、まぶしすぎて一切見えない体質に。 もう一年、顔を拝めていない……。 どうしても、どうしても、推しが見たい！！ 加護を外すには、“穢れ”に触れればいいらしい？ 聖女なのに煩悩まみれ。加護はあるのに推しが見えない。 笑って泣けて、なぜか癒される。 これは、「推しが見たいだけ」の想いが、思いがけず誰かを癒してしまう──おかしくも切ない、純愛（？）物語。

「第一王子を始末せよ」 劣等聖女・ローズが国王に命じられたのは、呪われた王子の命を奪うこと。 命令に従えば、聖女としての名誉を取り戻せる。 拒めば、家族や王国からは見捨てられる。 ローズは命令に従う覚悟を決めた。 だが、彼女の前に現れた王子は、冷酷な怪物ではなかった。 呪いに囚われ孤独に苛まれる、ただの青年だった。 そして、ローズは願ってしまった。 彼を救いたい、と。 そんな中、決まった命令の期限。 ローズは、限られた時間の中で呪われた王子と共に運命に抗う。