幻獣と契約し、魔法を自在に操る者──召喚士。
召喚士の中でも、“七王”と呼ばれる幻獣《竜(リザード)》と契約し、七つの属性を司る血統──七名家。
七名家の中でも、光属性を司り、《聖竜(リンドブルム)》と契約した家──神白(かみしろ)。
その神白の家に生まれ、誰よりも高い才能を持ちながらも、獣一匹召喚出来なかった為に神白家から追い出された少年──神白 銀架(ぎんか)は、悪意に喰い尽くされそうになったその時に、とある幻獣に出会う。
それは、七名家発祥の伝説に出てくる幻獣──《××××》。
災禍の中心にいる神と呼ばれるソレは、絶望する銀架にこう問いかける。
『お主、我と契約せぬか?』と。
銀架は、自らが望む“誰からも認められる力”を手に入れる為、その契約を受け入れる。
シロガネと名付けたその幻獣の腹が満たされるまで、あまりにも強大なその力を秘密にし、自分を蔑む人々の悪意に晒され続ける契約を……。
そして、七年後。
喫茶“ヴィオレ”のマスターに拾われて無事15歳になった銀架は、より多くの“人の悪意”を得る為に、姉と双子の弟の通う国立幻奏学園に通うことに。
そしてそこで、七名家の一つである黒鏡(くろかがみ)家に生まれながら、銀架と同じく落ち零れの烙印を押された少女──黒鏡 那月(なつき)と出会ったことにより、物語が“色”付いて行く。