アル・クレインは召喚士学園に主席で入学。その魔力の多さから将来を有望視されていたが、いかにも戦闘に不向きな愛らしい小人を召喚してしまう。実際、弱かった。すごく、とても。そのあまりの弱さに教師から再召喚を勧められるが、頑張る小人の姿に胸を打たれて共に歩むことを決意する。そしてその決意に応えるように、小人がほかの召喚獣とはまったく違う〝特性〟を見せはじめた。
何十、何百という分身を生み出す力。変身した姿に応じた力を得る形態変化。その奇抜な能力は最弱と言われた小人の地位を覆すには充分過ぎるほどに強力だった。
もっとも強い召喚士に与えられるグランドマスター。その称号を得るため、1人の少年と1体の小人がいま、ともに歩みだす──。