異世界ローデシアに転生した真田錬斗は、ウィズ騎士王国の貴族であるエドガルド伯爵家の跡継ぎ「レント・エドガルド」として生まれた。エドガルド領の鉱産資源に目を付けた国王は、レントの父に無理難題を押し付け、一度与えたものである領地を没収しようとしていた。子供の頃から領地を取り巻く状況に気が付いていたレントは、自らの領地を守るための手段として、家庭教師クリームヒルトから「催眠魔法」を学ぶ。それは相手の欲望を聞き出し、満たすことで従属させるというものだった。他の魔法士ではそれほどの効果を発揮できない催眠魔法だが、レントの生まれながら持つ魔法の資質は催眠魔法を強力無比なものに変質させる。やがて15歳にして領主を継いだレントは、義妹のセリアを護衛に従え、王国から領地を没収するために派遣された大将軍ヒルダ、エドガルド領内の商人の元締めでありながら、武器の密売を行っている女商人ユーシスを次々に催眠魔法で配下に加え、領地を盤石の物にしていく。やがて訪れた初恋の相手・王女シルヴィナの危機に、レントは領地を守るのみでなく、騎士王国を掌握するための行動に出る。これはやがて騎士王国の名宰相と呼ばれることになるレント・エドガルドが、いかにしてのし上がり、その中で出会った女性たちと睦まじい関係を築くようになるのかを描く物語である。