あるゲームに【眠り姫】と呼ばれた有名プレイヤーがいた。
彼女は強力なモンスターを従え、数多のプレイヤーのトップに君臨していたという。
光を疎むアンデッドでありながら、光属性をも操るスケルトン。
絶えず形状を変化させ、圧倒的な防御力を有し、主を守るスライム。
恐ろしいまでの敏捷性を持ち、敵を殲滅していくリビングアーマー。
幾度もの進化により、少女を包み込む棺のような姿になったミミック。
真紅の瞳で、全てを睥睨しているかのような死神。
「では、いきますぞ。セイクリッドヒーリングシャワああああああああああ!!!!!」
「こいつまた自分に光魔法撃ちやがった!いい加減にしろドM骨野郎が!」
「では我もいくぞ。フハハハハ!我!忍者!フハハハハハハハハ!!!」
「誰かあのガシャガシャうるさい全身鎧を捕まえてください!うちの姫様が起きてしまうでしょうが!」
「あらあら、うふふ」
「……うるさい」