人類は太古より、異形の敵と戦い、討ち滅ぼし続けてきた。
そして、いつの時代もその戦いの先頭にいたのは、「魔法」を操る「魔術師」と呼ばれる戦士たちだった。
1890年1月24日。
その年に出現した人類の新たなる敵「業魔(ごうま)」は、人類を遥かに凌駕する生命力と戦闘力を誇り、人類にとって史上最強の天敵として立ち塞がった。
だが当時、人類は太古から女性のみに宿る「魔力」を様々な方法で変換、発動する事で、自らの矛とする「魔法」。
そして、その魔法とは関係なく、実際に起こる自然現象などから、それらを解明、追及することで、いつしか人類にとって強大な武器となるまでに昇華した「科学」。
この二つの強大な力を持っていた。
人類は、その二つの強大な力を惜しむことなく使い続け、1995年5月21日
。億を超える犠牲者と引き換えに勝利した。
終戦から5年後。
人類が受けた大きな傷がようやく癒えてきた頃に迎えた21世紀では、老若男女が当たり前のように「魔法」を使い、それらを「科学」が支えるという、新しい時代が幕を開け、人類は100年以上に渡る戦いの末にようやく手に入れた平和を謳歌していた。
しかし12年後、突然の「業魔」復活により平和な時代は終わりを告げ、人類は再び窮地に立たされる事となる。
これは、そんな激動の時代の中で業魔へと抗う一人の少年と、仲間達の物語。