北の離宮でひっそりと暮らしていたロザーリエ――ローズは、国王である叔父にある日突然呼び出された。
王城に戻ったローズに命じられたのは、王女と偽って隣国の国王ルバートの妃候補として王宮に滞在すること。
それはとても過酷な命令だった。
残虐非道だと噂のルバートから、婚約を成立させずに自国への援助を取り付ける。そのためならば媚を売ってでも何を売ってでも、命を捨ててさえもやり遂げなければならないのだ。
抵抗するも厳しくはねつけられたローズは、覚悟を決めて隣国へと旅立った。
※この物語は『沈黙の女神』『さよならの選択』に続くシリーズです。
もちろん、この物語だけでもお楽しみ頂けると思います。