今宵も、濃霧都市で、怪人達は、悪魔を狩る。
「私は、悪魔が支配する濃霧都市に住み着いている、しがない怪人だよ」
度重なる転移者の介入で、本来とは全く異なる文明に進んだ異世界に引きずり込まれてしまった主人公、東堂龍之介は巷を騒がす怪人と出会う。
「おっと、紹介が遅れてしまったな。彼は、私の未来の旦那様だ♪」
それから様々な偶然が重なり、自らを亡霊と名乗った彼女、ヴァンパイア。その恋人として、悪魔を退治する怪人達の味方になる。のだが、どうやら、この展開、この世界の神様が書いた脚本通りのようで――
「僕は、この濃霧都市に住んでいる、怪人だ!」
この物語は、長い間彼を待ち望んだ彼女と、彼女の為に亡霊になる彼と、その仲間達の、スチームパンク風ファンタジー。