高橋俊樹には前世の記憶が有る。
それは、長年連れ添った妻の不倫が原因で離婚したという、苦い記憶だった。
そんな重い前世の記憶は隠し、今度は女性に振り回されず静かに生きたいと高校に入学する俊樹。
だが、一般高校生とはかけ離れた感性の為か、周りには自然と個性的な面々が集まる。
そして恋と青春に振り回されつつ、時には自ら首を突っ込む事に。
俊樹は今日も、生真面目でお人好しな性格から、夢と悩み多き若者に道を示そうと、お節介を焼く。
――偏った女性のイメージで。
「お前達、結婚は一度で済むとは限らないぞ」
「…俊樹さま、今何とおっしゃいました?」
中身アラフォーでバツイチの男子高校生、高橋俊樹。
彼の、2度目の高校生活が始まる――!
〇2018/06/12 『今日の一冊』に掲載していただきました。