芦鷺崇はある日昔の夢を見て子供の頃を思い出す。
そこには月が12個あり、中心に墓があった。
その夢にいつも集まる12人の友達と時に笑い合い、時に馬鹿をやり、時に冒険をした。
何でも出来る夢の中をいつも楽しんでいたが、引っ越しを切っ掛けにその夢を見る事がなくなっていた。
それから13年。
高校1年となった崇は身体が大きく負けん気の強いためよく周囲から喧嘩を売られる日々が続いていた。
売られた喧嘩は必ず買い相手を倒してきた崇は学校内でも怖がられる存在へと変わっていき、窮屈な思いをしていた。
そんな12月31日の夜。いつも通り寝た崇は不思議な場所にいた。
それは子供の頃に見た夢と同じものだった。
そこはタナトスと呼ばれる夢の世界。その夢の世界は、まるで別世界のような場所だった。ナイトメアと呼ばれる魔物がいて、それを倒す事で様々なアイテムがドロップする。
そしてそのアイテムを使い、崇と同じように現実世界から夢の世界に入った人々が交流が盛んにしている。
まるでアニメや小説で見るVRMMOのような世界であったが、そこは既に滅亡のカウントダウンが始まっていた。