「頼む、王子の身代わりになってくれ」
城下町で暮らす没落貴族の令嬢クレオ・フィオラニは、第2王子フィリップと瓜二つの容姿を持っていた。婚礼が近づいていた第2王子が出奔してしまったことで、近衛騎士であるジーク・アドキンスに懇願され、女性でありながら王子に成り代わることになってしまう。
しかし、幼いころから平民として暮らしてきた彼女にそんな大役が務まるのだろうか。
「大丈夫、何も心配することはありません。あなたはあなたとして、よく学び、振る舞えば、それでよいのです」
なぜか王妃様の太鼓判までいただいて始まった王宮生活。渦巻く陰謀に巻き込まれながら、ジークと彼の友人である憲兵グレアム・ヴァーミリオンはクレオに対して密かに恋心を募らせていくのだが――。
果たしてクレオは、迫りくる難題を薙ぎ倒し「王子」として無事に乗り切ることが出来るのだろうか。
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