創成の神々が見守る世界「アールハイン」。いわゆる“剣と魔法”な世界ながら、異世界チキュウの神々との間に交渉を持ち、密かにごく限られた人材を両世界間で移動・交換させていることもあって、ファンタジー風の第一印象とは裏腹に、意外に近代的な文物も見受けられる少々変わった世界だ。元異世界人の祖父を持ち、とある中堅国家の王宮に仕える魔法使いのドムスは、祖父と同じ世界から来た少年を内弟子にして面倒を見たり、脳筋な国王からの無茶ぶりに悪態混じりに応えたりしていたのだが……。
3つの大陸で異なる文化を持つ異世界・アールハインを舞台にした、ファンタジー(っぽい)小説です。
一応主人公は魔法使いドムスですが、どちらかと言うと群像劇的な傾向が強いです。「システム外のズル」としての“チート”は存在しますが、二流には勝てても一流には苦戦か敗戦、超一流には一蹴される程度の強さで「俺TUEEE」というには程遠いです(しかもそのチート自体がわりとありふれてたり)。
また、テンプレ、王道的な展開を意識しつつ、それらをメタに破壊する(もしくは茶化す)ような流れも登場しますので、そういうのが嫌いな方はご注意ください。
──なお、この物語は、ファンタジー小説の名を借りた、ゆるゆるのんべんだらり型の日常系フィクションであり、“世界の運命”とか“人類存亡の危機”とかいった大事件に主人公たちが絡むことは(少なくとも本編では)一切ありません。
(2017/6/26 久々に番外編の方を更新しました)