神聖オーソングランデ皇国。一人の聖女と異世界からの勇者が遺した功績によって大きく発展したこの国は、他種族排斥を推進する王と、共存を維持しようとする派閥との間で、亀裂を深めつつあった。
異世界から新たに召喚した勇者という存在を得た王が着実に排斥を進める中、聖女が存命の頃から城に勤めるエルフと共に、父に反発する王女が密かに城を脱出する。彼女たちは、聖女を守る為に封印されたという勇者を復活させ、王に対抗する事を目指す。
だが、大きな問題があった。伝えられる歴史とは違い、石像として封印された勇者は決して正義の味方では無かったのだ。
※拙作『呼び出された殺戮者』の続編です。おそらくは前作を読まれてなくても分かる内容になっておりますが、宜しければ前作を先にご覧ください。