VRゲームが普及し、VRMMOさえも一般的になった時代。
とある天才達が、完全没入《フルダイブ》型VRゲームを開発した。その名を『デモンズファンタジー』。
そこには、もう一つの世界とも呼べる物が誕生していた。一人一人が確たる自我を持ったNPC。細部まで作りこまれたフィールド。さらに、体感時間圧縮装置まで備えていた。
そのゲームは大反響を呼び、あらゆるゲーマー達の注目をあびた。
ベータテスターの募集が行われたものの、3000人という枠がその日の内に埋まってしまう程。
そして正式オープンに設けられた席は、五万。
そんな正式オープンに応募し、みごと当選した主人公兎神海月。
当日、喜び勇んで会場に赴き完全没入専用機に入り、仮想現実へと旅立った。
最初のキャラクター設定はAIに完全に丸投げし、デモンズファンタジーの世界に降り立った海月…いやテルルに待ち受けていたのは、美少女の体だった!どうやら引き当てたレアなスキルのせいらしい。
しかし、本当の困難はこれからだった!統括管理AIの人類に対する反逆により、デモンズファンタジーはデスゲームと化してしまった。
死が現実となった仮想世界で、テルルはデスゲームにどう立ち向かうのか。