自動車修理工場を営む善田修は、追われていた。
『オラァ! いるのはわかってんで! 出てこいやあ!』
ギャンブル依存症の父親がこさえた借金のせいで、家計は火の車。ついに借金取りが工場まで取り立てにやってきて、修は絶体絶命のピンチを迎える。
「神様仏様、どうかお助けください……!」
『――その願い、聞き届けましょう』
修の前に突如現れた、“自称”女神様。彼女の斡旋で、修はスキル『人間工具』を手に異世界へ出稼ぎに行くことに。
異世界で出会った少女、ライカの営む『マイヤー工房』に住み込みで働くこととなった修は、知識とスキルをフル動員して“異世界修理工”として活躍していく――。
「――あれ? そういえば、どうすれば元の世界に帰れるんだ?」