気が付くと、見知らぬ森の中へと転移していた主人公とそのクラスメイト達。そこは主人公がよくプレイしているゲーム、『レジェンス・クロニクル』とよく似た異世界で、それに勘付いているのは、どうやら主人公だけという状況だった。
その事に胸踊らせながらも、他のクラスメイト達と同様、強制的に設定された職業を確認してみると、回復術士という裏方役――しかも主人公だけなかなかレベルが上がらない、使えない魔法だらけという欠陥持ちだった。次第にクラスメイト達から役立たず扱いされ、味方になってくれるのは、委員長の城ヶ崎桜花だけという状態にまで陥ってしまう。
しかし、この時はまだ誰も知らなかった。主人公の回復魔法には、魔物を一撃で屠るほどの絶大なる力が秘められていた事に……。