人間の心の闇を具現化した力、”魔”。人はその闇に囚われると、理性を失い、異形の怪物、”愚魔”へと姿を変える。ここ数件、警察内を悩ませてきているこの事件に対し、驚異の解決率を誇るエリート警察官、九頭竜碧斗。愚魔を討伐し続けてきた警察の英雄を周囲は”相棒殺し”と揶揄し、九頭竜は居場所を失っていた。そんな彼が――愚魔を倒す専門組織、愚魔討伐機関EBOに、ヘッドハンティングされるのだった。
そして、そのEBOに所属していたにも関わらず、新人警官として警察本部にやってきた男、阿久戸光。彼もまた、たった一人で愚魔を討伐する九頭竜に惹かれ、警察へと身を投げ入れる。
九頭竜と阿久戸。違う環境で育った二人が、違う環境で交錯する物語。