ー2018年2月17日で完結致しました。が、番外編の為にしばらく再開しますー
1~5話は長いですが、6話以降は細かく分けてますので、読みやすくなるかと。
挿絵は出来次第に載せていきますので、時々覗いて下さいませ。
よろしくお願いいたします。
俺、八重洲ともか、もうオッサン。福岡の片田舎から意気揚々と声優を目指し上京したのは20年前。それなりに役者の経験は積んだのだが、鳴かず飛ばず。そんな先の知れた未来にへこむ夜は、いつもあの日を思い出す。小6の秋の夕暮れ。オレンジ色の濃淡のみで表現された、モノクロの世界。幼馴染み、江藤なつきと俺は、その景色に心奪われた。寄り添い、思わず見詰め合う二人。熱を帯びた視線に見惚れた俺は、たった一言を口から出そうとした。ありきたりな台詞だった。だけど、そいつが、言えないんだなあ。チャンスに告白出来なかった事を引きずって、未だに夢に見る始末。その夢を最近頻繁に見ると思ったら、その当時に時間が巻き戻ったみたい。もう一度小6をやり直す。けれど、性別が逆になっていた。男から女に変わっての、新たな小6人生が始まる……