この世界の魔法は声に出す事で発動される。
カナリアと呼ばれる少女は魔法使いだった。ただし、物心ついた時から彼女の声は出ない。
声が出ない魔法使いは一人もいない。カナリア以外は。
彼女は、相棒であり、大切な存在でもある、小鳥の形をした金属ゴーレムのシャハボと、探しモノの旅を続ける。
彼女は強い。
しかし、取り巻く運命は過酷である。目的の為に奔走するカナリアを、凄惨な戦いへと導き、様々な思惑のひしめく深謀の渦中へと誘う。
今もまた、肩を並べて同じ任務をこなした、善良なはずの冒険者チームが彼女の前に立ちはだかる。
彼らは知らない。カナリアの進む道を遮る事の結末がどうなるかは。
そして、カナリアもまた知らない。この結果が、渦巻く陰謀の始まりだという事を。
ただそれでも、彼女は突き進む。相棒のシャハボと一緒に。自らの願いの為に。
これは、声の出ないカナリアと言う魔法使いの、望みを見つけ叶えるための物語。
# ドラゴンノベルスより、2022/11/4に書籍発売です!(2022/09/28)
# サブタイトルを書籍版に合わせました(2022/09/28)
# 新作『よく喋るパロットの物語』も連載しています
本作と同一の世界で広げられるスピンオフ的な要素もあるお話です
更新待ちの間にこちらもどうぞ