「誰だ、お前?」
着ている方が恥ずかしくなるような薄っぺらい寝着を身につけ、緊張と寒さとで胃がしくしくする中、ベッドの上で正座して待っていた初夜。旦那様となった人から言われた言葉がそれでした。
「くそっ!間違えた!!」
旦那様が本当に結婚したかった相手と名前が似ていたが為間違えて連れてこられ、婚儀まで済ませてしまったリーヤ。
「違う!俺が言ったのは、可愛くて、小さくて、はかなげで、美しくて、髪はとろけるようになめらかな蜂蜜色に、バラのように赤い唇、長く繊細な睫、透けるような肌に、天使のような微笑みの女だ!」
って、知りませんよ、そんなの!!
結婚早々家庭内別居を告げられ、旦那様の本当の花嫁探しが始まった。私には戻る場所なんてどこにもないのに・・・これはもう、本当の花嫁様が見つかるまでの間にメイドでもなんでもここで雇ってもらって、独り立ち資金を稼ぐしかない!こうしてリーヤの孤独な戦いは始まった。
果たしてリーヤの安寧の日々は来るのか。都会で独り立ちするためのお金は貯まるのか。そして旦那様の花嫁は見つかるのか。
家庭内別居から始まるすれ違い夫婦のラブコメディ☆