―――たとえ、神を敵に回したとしても、俺は、大切なモノを守りたいんだ。
約2500年前、二つの西洋の神族が日本を舞台に、神々を信仰する有力な人間の『武器』となり、争った。
勝利した神族は、空、海、山、森などのありとあらゆる自然の安寧を守り抜いてきたとされる。
語り継がれる、神話。
これはしかし、架空の話などではない。
実際に、「現実」に起こった出来事。
そして、時代は現代に移る。
神々と共に戦い、仕えた先祖の一族は、現代も名家として絶対的な力を持っていた。
神の存在が、絶対とされる時代。
そんな中、物語は身分の無い、捨て子であった一人の少年を軸に、動き出す。
再び起こる争いの中で、人間の絶望と欲望の中で、少年は何を見るのか―――。