これは魔法を失った少女シエルの物語であり、同時に時代の流れに変わりゆく世界の行く末を描いた物語。
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ヴェス国にあるエリート魔法学校を首席卒業したシエル、十八歳。同級生や先生すら馬鹿にしてきた、性格に問題のある少女。だが、その人並み外れた能力から注意する者はほとんどいなかった。
魔法が全て。強い者が勝ち、弱い者が負ける。自分は誰にも劣らない。魔法さえあれば何も必要ない。
そう思っていたシエル。
だが、その手から突然、魔力が失われた。魔法が使えない人間など存在しない。失われた原因はわからない。一気に底辺まで落ち、エリートの道も失った。何もかもを失い、居場所すら見失い始めた。
だが、シエルは再び這い上がるために旅に出る決意をする。無力感と困惑を抱えながら、漠然とした望みにすがって。伝説の力「召喚幻獣」を手に入れるために。
そんな彼女のもとに集まった仲間たち。そして背後に見え隠れする何者かの存在。
行く先々で様々な問題や事件が起こる中、見えてきたのは秘密、裏切り、そして争いだった――。
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※修正
第1話にプロローグを入れました。