危機的状況に会って前世を思い出すと言う事はよく聞く話だが、俺もご多分に漏れず死にかけて前世を思い出した。
と言うかほぼ死んでしまっていた。あの世でなら前世も思い出せる道理だ。
だが俺は死ななかった。前世で家の近くにあった神社の後祭神は数多の世界の冥府の王だったのだ。
彼女のおかげで死の淵から復活した俺は今度こそ。病気などで死んだりしない真っ当な健康な人生を送ろうと心にかめる。目指すのは一流の武道家。
なのになんかおかしい。
左手に取り付けられた魔導器のおかげで魔法がどんどん使えるようになる。しかも神様からもらった杖は先端に地獄が付いていて悪党の魂を落としたりできる。世界を救うためには悪党を収監してすりつぶして力にかえる必要があるんだそうだ。
これって真っ当な人生を送れる方向なのだろうか?
なにかに巻き込まれているような気がしない?
※ 2019年09。おかげさまを待ちまして総合評価が1000Pに達しました。
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