「この宇宙の戦争を、終わらせてみないか?」
銀河系の片隅、1万4千光年の空間で、地球(アース)と呼ばれる900もの人の住む星々は、200年もの間、宇宙統一連合と銀河解放連盟と呼ばれる2つの集団に分かれて争っていた。時折起こる、数千、数万隻の戦闘艦同士の撃ち合いで、多くの人命が宇宙の闇の中で消えていった。
もはや誰もが、慢性的に続くこの戦闘状態を解消することなど、不可能だと考えていた。200年も続く深くこじれたこの関係を修復する術など、存在しないと考えられていた。
しかし、連盟側の星の片隅で、駆け出しの交易商人の1人が、そんな戦争を終わらせようと言い出す。
そして彼らは全長40メートルの小型船舶で、彼らにとっては敵方の星へと向かい、妄想としか思えないこの目的達成に向けての第一歩を踏み出した。
そこで彼らは、一人の怪力魔女と出逢う……