《世界災厄》に唯一立ち向うことができるとされる異世界からの使者、勇者。
そんな勇者を召喚する召喚術師を育成するために、世界各地から召喚術師の素質を持つ者が集められた。
ぼく――ラクトロード・カルマもそのうちの一人だ。
ここには通うだけで実家に支援金を仕送りできるという制度がある。
ぼくには才能もそんなにないらしい。こうなったら卒業までほどほどに学園生活楽しんでほどほどに暮らしていこうと、そう決意した矢先のことだった。
初めての召喚でぼくの前に現れたすっぽんぽんの少女ルーシーは、なんと世界災厄の元凶そのものの大魔王だった!
……しかし、ルーシーは記憶を失っておりぼくを「ごしゅじんさま」と呼んで慕ってくる。
これ、世界救っちゃった?
もう勇者いらないんじゃね?
でも仕送りできなくなるのはすごく困るんだけど!
かくして支援金を貰い続けるために全力でルーシーのご主人様を演じて平穏な生活を送ろうとしたのだけど、ルーシーの勘違い忠誠心があまりにも強すぎて何をしても勝手にどんどん成り上がっていってしまうーー!