この世界では十二歳までに〈神の恩恵〉と呼ばれる特殊能力が人々に与えられる。十二になると検査され、国に役立つ〈恩恵〉を得たものは、奨学金をもらい王都で学ぶことになっている。
ポルカ村のルカは、自身がめずらしい〈恩恵〉を授かっていると気づいていた。しかし十二になった検査の日、それはたいしたことがない能力と誤解され、村で狩人としての日々を過ごしていた。
それから約三年、今度は弟が検査の日を迎え、稀少な〈恩恵・魔術使い〉であることが判明。村を出て魔術学校に通うことになる。弟の輝かしい未来に期待を寄せていたルカであるが、弟リヒトは学校から与えられた「従者枠」を使ってルカを巻き込み、一緒に王都に連れていってしまう。
弓の名手であり、ある特殊能力を持った兄と、天才魔術師の弟が繰りなす冒険譚。
※狩猟シーンがあるので残酷な描写ありにしました。
※この作品ではお話の説明の補助として図を用いています。そういったものが苦手な方はブラウザバックを推奨いたします。