ある男が目を覚ますと稚児になっていた。
気が付くと戦国時代のある名家の嫡男に生まれ変わっていたのだ。
しかし、自分が想像していた名家と実際の名家が違う。
このままでは滅ぼされ、そのまま、死あるのみ。
どうやって生き残るのか。自分は何をしたいのか。
少年は常に自分に問いただす。
少しでも自分の未来を良くしようと、ままならない現実と向き合いながらも奮闘する。
時には地べたを這いつくばって従い、時には涙を流しながら友を見送る。
右も左もわからず、時代に翻弄されることも。
それでも少年の瞳に宿る炎は消えない。
今、彼の少年は自分だけではなく、日ノ本の命を預かる立場に成れるのだ。
少年が望めば。
喰らうか、喰らわれるか。
そんな若い少年が覚悟を決めて戦い、武を持って成り上がる伝記。
戦武成伝。