華漣は、暇を持て余していた。
城に閉じ込められるようにして育ち、結婚して嫁ぐ時にだけ他の土地へ行くことを許される。そして嫁ぎ先でまた、閉じ込められて一生を終える。なんてつまらない、人生だろう。
華漣は暇で仕方がない。
どうやって毎日の時間を潰せばいいのか、そんなことばかりを考えていたある日、一組の怪我をした男女が華漣の前に現れた。
得体の知れない二人組は訳ありのようで、身元を明かさない。華漣は二人の正体を探る事にした。
いい暇潰しになると思った。
まさか、怪我が治っても帰したくなくなるとも知らずに。
※「とある姫の一生について。」の関連作品です。
主人公は違い、未読でも問題ありません。
「とある姫の一生について。」(完結)を既読で、そのまま完結させておきたい方は、お気をつけ下さい。