クリサディア伯爵家の長女リィエルは家が没落したことで、幼い頃から婚約していた侯爵家の跡取りアーネストから一方的に婚約を破棄されてしまう。
こともあろうにアーネストは、リィエルに新しい婚約者として、昔からリィエルに何かと張り合っていた伯爵令嬢のユリアナを紹介する。
勝ち誇ったユリアナを前に婚約破棄を受け入れさせられるリィエル。しかしそんな彼女が、双子の弟ロディとの剣術修練の帰りに行き倒れていた白髪の男を助けたことで、大きく運命が変わる。男の名はフェイといい、初めはぼろぼろのローブを着た変人かと思われたが、失われた古代の魔法を多く知っていて、一宿一飯の礼の代わりにリィエルに伝授してくれるという。
リィエルはフェイを先生と呼び、ユリアナを見返すべく、貴族令嬢たちの参加する『姫剣舞祭』に参加して優勝を目指すことになるが――。