アルルフルードオデッセイ。最新型のＶＲ機器に対応した最も先進的なVRMMORPGだ。 そんな最高のVRMMORPGを始めようとすると、「初期限定特典」当選のおしらせ。 初期限定特典ってなに？チート級に強いけど「街に出入りできない」？「原則イベント参加不可能」？「PK前提の性能」？しかも「特典は破棄できない」？一体全体誰がそんなもの受け取るんだ？ アルルフルードオデッセイに於ける唯一ゲームバランス外に存在する、ゲームを続けさせる気を一切感じさせない『見えてる地雷』そんな頭のおかしい、『プレイヤーに敵対するように設計されたとしか思えない』初期特典を手に入れた者達は魔物にもプレイヤーにも関係なく暴れまわり、今日も今日とて運営を発狂させる。 そんなナチュラルゲス共の、プレイ記録。 開始数時間でエンドコンテンツ・ラスボス級の存在を従え、ALLFOそのものを彼らは大きく狂わせていく。 【注意】 ・この小説のメイン登場人物は“普通のVRMMO小説では主人公サイドに苦戦しつつも狩られてしまうタイプ”の人種ですが、そんな彼らもゲームをすっごいたのしんでるよーって話です。要するに基本的にはクズです ・設定過多です。設定で殴ります。設定多めが楽しめるタイプは大丈夫です ・チート持ちですが基本的に格上と殴り合ってるので無双は少なめです

車道に飛び出した少女。迫りくるトラック。 そして果敢に飛び込んでいく青年。 　 そんな光景を横目に見ながら階段を踏み外し、人生を終えた彼は、同じ時、同じ病院で亡くなった青年に巻き込まれる形で天界へと呼ばれる。 　 だが彼は勇者として転生するような人物ではなく、むしろ地獄に行くべき人間だった。 　 それが女神の都合により…… 　 「……ねぇ？長々と地獄で懲役食らって、何度もミジンコに生まれ変わって、なんて面倒だと思わない？」 「お断りします」 「聞けよ」 「お断りします」 「聞けって」 　 彼の正体は詐欺師。 　 本人の望まぬまま勇者として異世界に転生させられた彼は、前世と変わらぬまま好き勝手に異世界を旅する。