娼婦のエラは、意図せず子を孕んでしまう。堕胎は怖そうなので息子のビルを産み落としたエラは、ビルと共に暮らしていたが、ビルの血縁上の父親である伯爵家が正当な跡取りが軒並み死んだことで、ビルを跡継ぎに据えようと追手に追われる事となった。エラはビルを抱え、国境までたどり着くも、逃げ場がない事を悟り、ビルと共に運河に身を投げた――筈だったのだが。気が付いたら隣国ジュラエル王国にいて、なぜか貴族に面倒を見られていた。奇跡的に川で死ななかったものの、貴族が理由もなく見るからに貧民であるエラたちの世話をしている理由が分からず、エラは警戒する。ビルを連れて逃げ出そうとしたエラだったが、屋敷の塀を越えられず、数メートルの高さから落下して――「え、は? なにこれ!」 / 親をまともに知らない境遇悲惨捻くれ自己中気味クズ発言する女のエラが、幸せな最期を迎えるまでの話。完結済みなので1話1500字ほどで、毎日平均2話投稿します。 / もともと頭空っぽで勢いで書くシリーズだった妻が愛人になった男が、だんだん頭空っぽで書けなくなってきたので、別枠で頭空っぽで書いていた話です。劇的な事は特に起こらず、淡々と進みます。恋愛パートがだいぶ後半にしかありませんが、そこに至るための前半と思ってください。書きたい話にたどり着くまでが長くなってしまうしヒーローがなかなか出てこない作風です……。