詐欺師に騙されて没落したジャンニーニ家の元ご令嬢ニコレッタ。
小さい頃からお菓子が好きで、ついたあだ名は砂糖菓子令嬢(レディ・シュガー)。
借金のかたに多くの物を失ったニコレッタの元に残ったのは小さなお菓子の店一つ。
店とアルバイトを掛け持ちして生活していたある日、ニコレッタは広場で泣いている少女と出会う。
コンフェイトを差し出して事情を聞くと、何でも彼女の兄ダンテがこの国の姫君から好意を持たれ迫られて、望まない結婚をすることになってしまうかもれないのが悲しくて泣いていたのだそう。
没落貴族という悪評しか残っていない自分なら、これ以上悪くなっても困らないと考えたニコレッタはダンテに「姫君が諦めるまでの一時的な婚約」を提案し、二人は仮初の婚約者となったのだが……?