創天国(そうてんのくに)――それは、作者が脳内で描いた架空の世界。
この国の舞台は、日本の戦国時代に限りなく近い独自の世界観を持っています。
ここには武家政権の頂点に立つ「幕府」が存在し、代々の将軍たちによって数百年もの長きにわたり政(まつりごと)が執り行われてきました。
しかし、時の流れとともにその権威は衰え、幕府としての存在意義すら失われつつあります。
この混乱に乗じて、「大名」と呼ばれる権力者たちは己の野心を燃え上がらせ、各地で領土を奪い合う戦が勃発。
時代は、強者が弱者を滅ぼす「戦国の世」へと突入しました。
ある者は理想とする争いのない「泰平の世」を築くために――
またある者は私利私欲を満たすために――
そして、現将軍は失われた幕府の権威を取り戻すために――
各地の権力者たちはそれぞれの思いを胸に「天下統一」を目指し、血で血を洗う戦乱に身を投じていきます。
果たして、この乱世の中で彼らはどのような生き様を見せるのか。
理想、野望、忠義、裏切り……そのすべてが交錯する戦国絵巻が、いま幕を開ける。