皇帝である父を殺し、新たな皇帝となった君主ヴォルフラム・ライナー=グライフェルド。そのそばには常に一人の守護騎士が控えている。名をレーヴといい、その実力を見込まれて皇帝自ら選んだ騎士であった。……そして、その騎士こそがわたしである。しかし、本当のわたしは女であり、男の姿こそ仮初のものだということを誰も知らない。だが、主君が言う。「俺はつまらない貴族の令嬢など要らん。……お前が女であればすぐにでも娶るんだがな」「ご冗談が過ぎます、陛下」──……わたしはこの嘘を突き通さなければいけない。没落貴族の出だが生きるために平民の男のふりをするレーヴ(レヴァニア)と、実は最初からそれを知っていてそばに置いている皇帝ヴォルフラムの主従が繋ぐ物語。(全23話完結で毎日朝夕2回更新します)